「対面型商談ツール」といえば、吉見です!
営業ツール専門の営業コンサルタント
吉見 範一
大変な思いをして、ようやく面談の約束を取り付けたものの、こうして相手企
業の前に到着すると、どうしても不安な気持ちが大きくなってしまう。
そんな経験はありませんか?
こちらの期待通りに商談が展開することを願っているのですが、なぜか失敗し
た時のことがリアルに再現されてしまう。そんな迷いを振り払うように大きく
深呼吸。そして意を決して建物の中に足を踏み入れる。
にこやかな笑顔を見せて明るく対応しよう。あまり早口になりすぎないように
ゆっくり説明しよう。失礼のないように、もう一度相手企業の情報を確認して
おこう。落ち着け。落ち着くんだ。
プリントしたHPの企業情報に目を通す。自社のパンフレットを忘れていない
だろうな? 企業案内はあったかな? 失敗しないようにしよう。
大丈夫、今回は上手くいく。と暗示にかけるつもりで強く言い聞かせる。でも
落ち着くどころかますますドキドキしてくる。
緊張したまま名刺交換を済ませ早速本題に入る。用意したパンフレットを広げ
て自社の商品をなるべく丁寧に説明させていただく。ところが……。
説明を始めてスグ。「ダメかな?」という気になってくる。相手の反応がいま
いち寂しいんです。時々、小さくうなずいてはくれます。黙って資料を見てい
る時間が長い。とても言葉のキャッチボールなんて呼べる状態ではありません。
私の説明を聞きながらパンフレットを手にして何も言ってくれない。
しばらくすると、両腕を組んだまま静かに椅子の背もたれに寄りかかってしま
った。あきらかに私の説明が終わるのを待っている姿勢です。ツライ。この無
言の圧力。苦手です。私の話が終了した時点でこの商談が終わる。そのことが
伝わってくるんです。
ああ、また興味を引き出すことができなかった。敗北感に襲われます。そして
いつものようにまた同じ結論にたどり着くことになる。
私は営業には向いていないのではないか? 自信なんて木っ端微塵に吹き飛ん
でしまいます。
私は知らなかった。
それまでの私はパンフレットが営業ツールだと思い込んでいたんです。違いま
す。あきらかに違う。パンフレットはパンフレットです。パンフレットは営業
ツールではありません。そんな当たり前のことに気がつかなかったんです。私
のトークがギクシャクするのは、それを知らずに営業で使ってしまうから。
◆ パンフレットの対象はなんだろう?
当然、幅広いお客様に対応できるように設計されています。そして一度に大量
に印刷します。ひとりでも多くのお客様に伝えたい。
◇ では営業ツールの対象は?
訪問するお客様だけに焦点を合わせます。ピンポイントで対象を限定します。
◆ パンフレットの編集方針は?
手にとって読んでもらうことを前提にしています。内容は読めばわかることが
重要です。つまり、営業の説明は全く不要なくらい、わかりやすく表現されて
いるものが優れたパンフレットだということになります。
◇ 営業ツールの編集方針は?
営業の説明を前提にしています。そして営業マンが相手の状況を聞きだしやす
いように設計していきます。パンフレットとは正反対の編集方針です。
このようにパンフレットと営業ツールでは、目的も違うし、内容も、作成する
人も、作成に関する優先順位も、期待される効果もまるで違います。
ちょっと乱暴な言い方ですが、営業マンにしてみればパンフレットとは営業の
邪魔ばかりするかなり厄介な存在です。営業トークの敵なんです。
営業ツールは何のためにあるのか? 営業トークを固定するためです。よほど
経験のある営業マンでもないかぎり資料を使わず手ぶらで相手に説明するのは
不可能に近い。ツールなし、資料もなしでは相手の集中力も途切れてきます。
営業トークを補助するものであるという視点で徹底的に作りこむと、ツールは
予想以上の効果を発揮してくれます。
