わけがわからん。
どの色が白いんだ?
あの頃は、よく言われました。
ボール型の電球には、
電球色と昼白色と昼光色の
3種類があって、
とりあえず電球色は
赤みのある暖かい色なんだろうなと
推測できる。
でも、問題は残りの2色です。
昼白色は
「白」が入っているから、
白いのかと思うと、そうじゃない。
照らされた白い紙が、
より白く見えるのは
「昼光色」なんですよね。
事務所なんかで使うには
最適なやつです。
ところが、
自宅の部屋の中で使うと、
ちょっと青みがかった
寒々しい色になる。
白い紙が見やすい光なら、
「昼」じゃなくて
「白」を入れろよ。
ってなるよね。
でも「白」は使われなかった。
どうやら、
開発された順番で
こうなっちまったらしい。
最初に開発された蛍光管は、
昼間のように明るかったから
「昼光色」となった。
でも、
「もっと自然な色味のものは
作れないのか」
ということになって、
あとから出てきたのが、
より自然光に近いもの。
がんばって
昼間の光の色に近づけたのに、
すでに「昼」が使われている。
だから、しかたなく
名前に「白」を入れたのかも。
でもなぁ~。
ややこしくなるって、
考えなかったのか。
名前に「白」が入っている方が、
白は強くない。
これさあ、
お客さんにどうやって
違いを実感してもらったらいいと思う?
こんな長い説明を聞かされたら、
うんざりするよね。
そこでだ。
店長の
「わけがわからん」を解決するには
どうすればいいのか。
大型店なら、
同じ照明器具を3つ並べて、
それぞれに違う色の電球を点灯して、
比べてもらうことができます。
でも、
小さな小売店では、
そんな贅沢なスペースは確保できない。
なので、
「色見本をなんとか
探してきます」
とだけ言って、
その場を離れた。
ポスターか何かを
持ってくるんだろう。
店長の様子からは、
そんなに期待していないことが
見て取れました。
でね。
当時、親しくしていた
仕入先の電球担当者に
相談してみたんです。
そうしたら、
「いいのがあるから、
使いませんか」
と、無償で提供してくれたのが、
展示会のブース用として作った
小型のディスプレー。
これはいい!
コンパクトで、
実際の電球を3種類点灯できる。
しかも、カッコいい。
店長の期待が小さいところへ、
これを運び込んだ。
そりゃもう、
大喜びです。
年末は、
予想以上に売り上げが伸びた。
その売り上げにも、
この小型のディスプレーが
かなり貢献したと思っています。
そして、学んだ。
お客さんが
期待していないところで、
お客さんの期待を超える。
すると、
距離感は一気に縮まる。
その後の商談も、
ずいぶんやりやすくなったなって、
実感しまくりでした。
ー 撮影場所と機材 ー
横浜/みなとみらい
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
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吉見 範一(よしみ のりかず)
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