昭和30年。

戦後間もないころ。

日本人がようやく
「甘いものへの飢え」から
解放され始めたばかりの時期でした。

戦中から戦後しばらく、砂糖は配給制で、
闇市でも高騰する超貴重品。

私が生まれた昭和27年(1952年)は、
ようやく配給制が完全に終わった年です。

当時はまだ庶民にとって
「砂糖たっぷり」は最高の価値。

甘さは、豊かさの象徴でした。

いわば
「甘い=正義」の時代です。

私がまだ小学校に入る前、
とらやの羊羹が甘すぎて

子供のくせに
「ダメだこりゃ」って
思ったのを覚えています。

 

 

ところが …… 。

先日、贈答品で
銘菓「とらやの羊羹」をいただいた。

内心「うわっ! とらやか!」
と思いながら、一口。

…… びっくりしました。

甘すぎるどころか、
なんとも上品な甘さに大変身している。

私の舌が変わったのか。

濃厚なスイーツや
炭酸飲料のガツンとした甘さ、
人工甘味料にも慣れてしまっているし …… 。

比較対象が違うのかもしれない。

それとも、製法が変わったのか …… 。

当時の「甘いもの」といえば、
サツマイモや水飴、駄菓子のような
素朴な甘さが中心でした。

そこに現れた、
砂糖を極限まで煮詰めた羊羹。

あれはもう、
子供の味覚のスケールを突き抜ける
衝撃だったのかもしれません。

公式サイトによると、
砂糖の量を
大きく減らしているわけではないそうです。

時間や温度を、
現代の嗜好に合わせて
微細にコントロールしている。

 

 

「変わらないために、変わり続ける」

この姿勢が、すごい。

『いつもの味だ』と感じさせるために、
少しずつ変え続ける。

まさに職人技です。

雑味が消え、
小豆の香りがクリアに立ち上がることで、

ただ甘いだけの塊が、
風味を引き立てるための構造に変わっている。

創業約500年。

この積み重ねの重さは、やっぱり別格です。

「常に最高の原材料を使い、丁寧に仕上げる」

この家訓を、代々守りながら、
同時に変え続けている。

伝統って、固定じゃないんですよね。

更新し続けている状態。

とらやの回し者じゃないけど、
このブレなさには頭が下がります。

ブレないって、やっぱり大事です。

…… そんなことはさておき。

私に贈るものに迷ったら、
とらやの羊羹をおすすめします。

← おい! なんだそりゃ(ーー;

 

 

 

ー 撮影場所と機材 ー

横浜/みなとみらい
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.

 

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吉見 範一(よしみ のりかず)

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「ちいさな会社の販売戦略」を設計する専門家/ 経営者を対象とした少人数制の個別コンサルティング = Y’s CLUB = 主宰
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