テキス月に1~2回、わずか1時間ちょっと。

かなり制約はあるけれど、自分の趣味に浸れるこの時間が、たまらなく愛おしい。

仕事とバンドで手一杯なはずなのに、そこに「写真」をねじ込んでしまった。

「なんでまた、写真を?」とよく聞かれる。

理由はシンプル。

一人で完結できるから。

足腰が動くうちは、死ぬまで遊べる。

そんな下心もあって、還暦手前で中古のコンデジ(コンパクトデジカメ)を手に入れた。

 

 

せっかく撮ったなら、どこかに出口が欲しい。

じゃないと「まあ、こんなもんでいいか」と、自分への甘さが顔を出す。

私はそういう性格だ。

だから、Facebookの投稿に「挿絵」として添えることにした。

ところが。街に出てレンズを向けていると、撮りたい景色よりも「ある光景」が喉につかえた骨みたいに気になって仕方ない。

スマホの、あの破壊力。

スナップを撮っていて気づくのは、驚くほど誰もが同じポーズをしていることだ。

歩いている時も、立ち止まっている時も。

視線の先には、いつも光る板がある。

時間を奪われている自覚すらないまま、放置することすら選べない。

もはや依存というより、底の見えない深い沼にじわじわと追い込まれているようにさえ見える。

 

 

「通知飼い」……。

現代における、もっとも静かな依存症。

これといった大きなトラブルは起きない。

ただ、自分の深い部分に潜るための「集中力」が、ささくれをむくように少しずつ、静かに削られていくだけ。

「気づけば回避できる」なんて、そんな簡単な話じゃないと思う。

怒涛のように流れ込む情報に、一喜一憂させられて、次の瞬間にはもう別の何かに感情を動かされている。

止まらない。

深く考えない。

ただ、流されていく。

…… 本当に、これでいいんだっけ?

 

 

私は、その渦に巻き込まれたくない。

だから、抗うための小さな儀式を始めた。

大げさなことや、派手な修行をするつもりはない。

ただ、ひとつだけ。

取り戻すのは一生だけど、失うのは一瞬だということ。

そこに危機感を覚える。

とりあえず。

今日の通知、ひとつだけオフにする。

それだけで私の「1時間」は少しだけ自分のものになる気がする。

あ、でも私の投稿の通知だけは、切らないでね ← おいおい (ーー;

 

 

 

ー 撮影場所と機材 ー

横浜/みなとみらい
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.

 

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吉見 範一(よしみ のりかず)

吉見 範一(よしみ のりかず)

「ちいさな会社の販売戦略」を設計する専門家/ 経営者を対象とした少人数制の個別コンサルティング = Y’s CLUB = 主宰