営業をやっていると、
「思いがけず」
なんてことがあるんですよね。
あの日はメールじゃなく、
電話でした。
「ちょっと困ってるんだけど。
なんとかできないかなぁ」
お客さんからです。
何があったんだ!?
すぐに行ってみると …… 。
「こりゃ、ダメだ」
規格が違う。
そもそも、
注文した内容が違っていました。
こうした特殊電球は、
ほんの少しの規格違いでも
まったく適合しないことが多いんです。
オーダーシートは
お客さんの直筆。
こちらのミスではありません。
そこは確認してもらいましたが、
追及はしませんでした。
問題は、
展示会まで時間がなかったことです。
自社に在庫はない。
通常の返品手続きをしていたら
とても間に合わない。
工場まで取りに行くか。
ちょっとしたドライブになりそうだな …… 。
でも、
他に方法はありませんでした。
なんとか展示会には間に合いました。
ただし、
利益は吹き飛びました。
むしろ大赤字です。
お客さんのミスをカバーしたわけですが、
こんなことが何度も続いたら
たまったものじゃありません。
とはいえ、
そんなことは滅多にありません。
私も、
すっかり忘れていました。
ところが翌年。
取引先が立て続けに
4件も増えたんです。
私の新規開拓の能力が
突然上がったわけではありません。
あの店の店長さんが、
次々と紹介してくれたんです。
損得抜きで動いたことを、
覚えていてくれたのでしょうね。
「情けは人のためならず。
巡り巡って己がため」
こういうことなのかもしれません。
仕事だから。
もちろんそれも大事です。
でも、
人とのつきあいも
同じくらい大事なんだと思います。
案外、商売って
そういうものなのかもしれません。
ー 撮影場所と機材 ー
横浜/みなとみらい
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
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吉見 範一(よしみ のりかず)
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