数十年前の話です。
今はそんなことはないのでしょうが、あの時の体験が今でも強く印象に残っています。
車好きの2代目の社長はスカイラインGTRを購入した。
その当時は最上級、最高級のグレードとして売っていた日産のスポーツカーです。
「会社を大きくして、いつか買えるようになってやる」とがんばって、ついにその日がやってきた。
ずーっと欲しかったGTRを手に入れました。
ところが購入してわずか半年後に下取りに出して他の車に乗り換えてしまったんです。
彼は「品質の良さを感じない」と渋い顔で首を横に振った。
理由はドアの音。
「開閉時の安っぽい音が耐えられない」私には理解できなかった。
購入前はあれほど性能のよさを熱く語っていたのに。
しかもとても高価な買い物なのに。
品質を感じさせるのは性能だけじゃないんですね。
カタログに掲載されているスペックよりも、見た目、大きさ、重さ、色、音など、人はすべての体験にお金を出す。
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そういえば私もレストランで同じことを体験していました。
料理の味(商品の内容)だけでその店のファンになることはないんですよね。
味はいいけどリピートしないお店がたくさんあります。
いずれも料理以外の何かが「二度と行かない」と決断させています。
静かに食事をしたいのに「いらっしゃいませぇ~」と大声で無駄にわめく店とかね。
それがダメだということではありません。
安くて、美味くて、元気がよくて、店内はうるさいほうがいいと思っている人を集めたいのなら、それはそれでいいんです。
ファンがいる店とは、人によって好き嫌いがハッキリしている店です。
ただ、私は嫌いだというだけのことなので誤解しないでくださいね。
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ここで言いたいのはファンになるかどうかを決めるのは、性能や味など、商品の内容だけはないという点です。
お客様は品質を感じさせるすべての体験にお金を払います。
だから難しい。
でも挑戦すると面白い。
開発するときは性能を、売るときは人を研究しましょう。
ー 撮影場所と機材 ー
横浜
OLYMPUS PEN Lite E-PL5
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
◆ この記事を書いた人
吉見 範一 (よしみ のりかず)
代表:= Y’s CLUB =
理論や理屈も大切ですが、営業力に頼らずに売れる自社の仕組みを構築しようとすると、具体的にどこから手をつければいいのかわからないケースが多いのです。そんな時は他社の具体的な事例がとても参考になります。
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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