私は天才的な営業マンの感覚を疑似体験したことがあります。
というか「こんなことがあったよ」という話なのでノウハウではありません。
新規開拓営業をしていたあのころの私は「天才」と「無能」の間を行ったり来たりしていました。
売れているときは初対面のお客様に会った瞬間、クロージングが見えるんです。
そこにたどりつくまでの理想的なパターンが頭の中にパッと浮かぶ。
ゴールから逆算なんてしません。
必ず理想的な展開で商談が進むことを知っているので、気持ちに余裕があって、リラックスして商談を進めていました。
そして思った通りに受注が確定する。
マジで天才かと思った。
ところがある日突然、クロージングのイメージがまったく浮かばなくなった。
原因はいまだに不明です。
焦った。
そりゃあ苦しいですよ。
そもそもなぜ今までクロージングが見えていたのか?
その理由が何ひとつわかっていない。
それがなぜ急に見えなくなったのかもわからない。
もがいても、もがいても、売れなかった。
売れる気配すら感じませんでした。
あると思っていた才能はなかった。
そして気がつくんですよね。
ただ単に運がよかったんだってね。
現実を強烈に思い知らされるんです。
実力のなさを。いかに無能かを。
でもね、上達したのはそこからなんです。
調子よくポンポン売れているときは1ミリも上達なんてしていません。
売れなくて、会社に行く足取りが重くなって、営業が嫌いになって、それでも辞めるわけにもいかなくて……。
「あーでもない。こーでもない」って工夫したり、改良したり、試したりしながらがんばるしかなかった。
長かったなぁ。
パッとしない時期がしばらく続きました。
いよいよ追い詰められて「才能が欲しい!」って、心の中で大声で叫んだ。
そのときです。
たまたま契約が取れた。
それでもまだ不安でね。
マグレだとおもっていたから。
でもありがたいことに偶然が何度か続きました。
そしてハッと気がつくんです。
やっと実力がついてきたのかなってね。
売れなくて悩んで苦しんだ時期があったから実力がついた。
そして本当に差がつくのは、そこから先の話です。
努力すると自分のスタイルが生まれてきます。
実力のなさを痛感して、そこを通過して、それでもがんばった営業マンが自分のスタイルを手に入れるんです。
教わってカンタンにできるほど営業は甘くはない。
でもそれほど難しい仕事でもない。
コツコツやれば、だれでもできます。
苦しいときは、苦しんでください。
だれもが通る道です。
避けちゃだめ!
スランプは自分のスタイルを発見できるチャンスですよ!
ー 撮影場所と機材 ー
横浜
OLYMPUS PEN Lite E-PL5
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
◆ この記事を書いた人
吉見 範一 (よしみ のりかず)
代表:= Y’s CLUB =
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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