スタートは社長とふたりきりの文字通りの零細企業だった。
無名で、極小で、資金もない貧弱な企業が、しかもあんなに単価の低い商品で、都内の有名店を筆頭にわずか半年間で100件もの新規の優良な顧客をどうやって開拓することができたのか。
秘密なんてありません。
ゼロから新規顧客を開拓するしかなかったんです。
1個 0.1円の小さなパーツを10個まとめても1円にしかならない。
100個集めてやっと10円。
そんな小さなパーツを何十種類もそろえて、それぞれパックに入れて、ひとつずつ丁寧な説明をつけて……。
手間がかかりました。
単価が低いからがんばって売っても、売り上げは微々たるものです。
ほとんど経費で消えてしまう。
そんな面倒なことはだれもやりたがらない。
でも、市場にはニーズがありました。
どんなに少額でも納品して取引が始まると、そんな面倒な商品を扱っている企業は他にないから、ほぼ自動的にリピート注文が来るようになります。
こんなに手間ばかりかかって、ちっとも儲からない商品は他ではやってないから紹介してもらいやすかった。
そうなると新規顧客の開拓は順調に進んでいきます。
しかもありがたいことに取引が続いてお互いに信頼関係が生まれてくるにしたがって高額な商品も納品できるようになった。
おかげで当初の計画よりも比較的早い段階で年商1億円の目標を達成できました。
あとは少しずつ売り上げを伸ばしていけばいい。
新規開拓に秘密なんてないんです。
そもそもビジネスで生き残るにはふたつしか選択肢がありません。
他社がやりたがらないことをやるか。
他社にできないことをやるか。
そこにニーズがあれば、うまくいく確率は高くなります。
でもいいことばかりではありません。
バブルの崩壊が連日報道されはじめると、仕入れ先と主力の売り先の両方がほぼ同時期に大手企業の倒産の煽りを受けて連鎖倒産で消滅。
20年近く営業でがんばっていたけど、大切な取引先を一瞬で失ったウチの会社も倒産しました。
もうすぐ50歳になろうとしていたときに生活の基盤を失っています。
あのときは未来が消えたとしか思えなかった。
まるで時計が止まってしまったかのような感覚になります。
でも私は運がよかった。
あれから新規開拓のノウハウを教えて欲しいという依頼が続いているから生きてこれたけど、若い人たちにあんな思いをさせたくない。
最近頻繁に目にするコロナ倒産という文字を見るたびに、あのときに体験した「この先どうしようか」という将来の不安と、重くのしかかってくる胸を締め付けられるような苦しさがリアルに再現されてくるんです。
どんなに不安な時期に遭遇しても必ず転換期が訪れます。
今のあなたが夢中になって取り組んでいることが、明日のあなたを助けてくれます。
努力を忘れないでくださいね!
ー 撮影場所と機材 ー
青森
Canon PowerShot G7X
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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