横浜
OLYMPUS PEN Lite E-PL5
LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH.
緩やかな曲線が重なり合っていた。
一方向ではなく、左右交互に双方向から流れているところがいいですね。無機質な素材なのに、上へ、さらにその上へと、とても自然に視線を誘導するリズムがある。
不思議なもので視覚的な動きを感じると「この先に何があるのだろう?」という気持ちが自然と湧いてきます。こうした心の動きを考慮した設計は面白い。これって営業トークと同じです。
「商談で何を話せばいいのでしょうか?」
一番多い質問がこれなんですよね。
初心者のトークをロープレで確認すると、ほぼ例外なく商品説明が中心になっています。使うツールはパンフレットやプレゼン資料です。だから説明が終わると話すことがなくなってしまう。
そもそもプレゼン資料は営業ツールとしてほとんど機能しません。ヘタに使うと、説明ばかりして肝心な営業トークがスッポリ抜け落ちてしまう危険性が高い。
それともうひとつ、商談のための訓練をしていないケースが多すぎますね。
トークがない。ツールがない。訓練が足りない。これでは武器を持たずにいきなり戦場に飛び込むようなものです。
「行けば売れる時代」はとっくに終わっています。「相手を説得して売る」なんてありえないでしょう? ということは、武器なし、戦略なしの営業は誰がやっても成果が出ないってことなんですよね。見込み客のリストを順番に訪問して、ひたすら潰して歩くだけになります。
どうしよう?
システム化という手がある。
やるべきことを整理して、あらかじめ決めておくという方法です。新規市場の開拓営業は一連の設計で決まります。戦略的な視点で成約までの流れを細かく分解して組み立てるんです。
まず最初に、見込み客が持つ欲求や不満や不安や退屈などのベクトルと、自社のノウハウで解決した明るい未来に向かうベクトルを交互に交差させながら、質問(ヒアリング)を中心にしたトークを設計します。
一方向ではなく、双方向の会話になるように、質問シートや、データやグラフや写真などを使って対話を進めていきます。
つまりツールを出す順番を決めておく。そうすることで相手の話を落ち着いて聞くことができるようになります。
いきなり売り込むのではなく、売り込みのずーっと手前の「現状を知る」というステップから細かく積み上げていくって考えてくださいね。
即効なんて魔法はありません。相手の現状と、こちらが持っている明るい未来を交互に織り込んで信頼関係を構築するところからスタートするので、手間も時間もかかります。
でも相手のことがわかるから信頼関係を築きやすくなります。仕組みが作れます。取引先が少しずつ増えて、基本的にリピート率が高くなります。一方的な説明ではなく、双方向の対話が商談のリズムを作ってくれます。
マーケティングはヒアリングの精度で決まる。ここを忘れないでくださいね!
市場の創造は本当におもしろい仕事です。
一緒に挑戦しましょう!
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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