面白い時代だったなぁ。
今はこんな無茶をさせる会社、もうないと思うけど …… 。
振り返ってみると、良い経験をさせてもらったなと思います。
やっぱり大企業って、動かす規模の桁が違う。
集められたのは、営業経験者90名。
30名ずつのチームを三つ作って、一斉に獲得件数を競い合わせるレースが始まりました。
うちのチームは、なんというか。
とにかく、クセの強い連中ばかり。
正直、私はハズレを押し付けられたと思っていました。
というのも、私自身、チームリーダーとしてはかなりはみ出していた自覚があるし。
両隣のリーダーたちからは、よくニヤニヤしながらからかわれたものです。
「吉見さん、大変ですねぇ」
「まるで種類の違う個体を集めた動物園みたいじゃないですか」
散々な言われようだけど、否定できないのがまた悔しい。
横目で見る隣のチームは、いかにも精鋭部隊という感じでした。
「いやあ、うちは粒がそろってますから。仲も良いし、団結力が違いますよ」
そう当てつけがましく言われても、当時はカチンとすらこなかった。
だって「…… 確かにそうだな」と、心から納得してしまっていたから。
そして半年が過ぎて、第一期の締め切りが近付いた頃です。
不思議なことが起きていました。
「まとまっているチーム」は、なるほど、そつなく仕事をこなしている。
でも、どこか手触りが薄い。
誰が欠けてもすぐに代わりが見つかりそうな、記号的な動きに見えたんです。
…… 確かに粒はそろっているけれど、なんて言うか、迫力がない。
一方、うちの動物園はといえば。
トークの組み立ても、戦術も、エリアの選び方まで、全員が見事にバラバラ。
もう半分投げやりで、好きにやらせていました。
失敗したら、私が責任を取って辞めればいいや、なんて思って。
でもね、この「バラバラ」って、実は一人ひとりが剥き出しの個性を発揮している状態だったんです。
動きはバラバラ。
なのに「あっちのチームにだけは負けてたまるか」というベクトルだけは、岩をも通す勢いで一致している。
追っている目標も、ものすごく具体的でした。
彼らが追いかけていたのは、上から降ってきた数字なんかじゃない。
「あそこの頑固な客に、うちの商品を絶対に使わせる」
それだけ。
連中にしてみれば、数字は目標ですらない。
その先の「導入した後の景色」だけを、一点に凝視している。
正直に白状すると、当時の私には彼らを面白がる余裕なんて1ミリもありませんでした。
前例のないトラブルの連続で、ずっと、ずっと、大変だったんです。
でも。最終的に、うちのチームが最強でした。
上層部が引いたラインなんて、鼻歌まじりに飛び越えていった。
「個」が爆発すると、組織って化け物になるんですね。
…… とはいえ。
あんな仕事、二度とやりたくないです。
全員バラバラの猛獣をなだめるのは、本当にくたびれる。
…… でも。
もしあの連中が今、目の前に現れたら。
「…… しょうがないなぁ」
なんて言いながらまた一番高いハードルを用意してしまうような、そんな気もしています。
私って懲りないなぁ ← やっぱアホだね (ーー;
ー 撮影場所と機材 ー
青森
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
▼ Facebook への友達リクエストはお気軽に (^_-)-☆
──> https://www.facebook.com/yoshimi.norikazu
・コメント欄に「ブログ読者」と記入してください。
・無記入だとスパムと区別がつかないのでリクエストを無視することがあります。
▼ 日本営業ツール研究所は狩猟型のツールを研究するところではありません。
研究するのはお客さんの未来です。
あなたの商品はお客さんにとって「どんな価値があるのか」を見つけましょう。
お客さんに価値のある未来を提供するために……。
吉見 範一(よしみ のりかず)
最新記事 by 吉見 範一(よしみ のりかず) (全て見る)
- 最強のチームは、動物園のようだった - 2026年2月14日
- 「“すごいですね”の先に進まない理由」その資料、親切すぎませんか - 2026年2月14日
- 30点、落第確定。それでも嫌いになれなかった接客 - 2026年2月13日





