わかるよ。
完璧を目指したんだろ?
それにしても、よくここまで入れ込んだね。
時間、かかったでしょ。
その熱量、痛いほど伝わってくる。
これを見せれば、お客さんは信じてくれる。
…… はずだったんだよね?
でも、現実はそうはならなかった。
やっぱりなぁ~。
「すごいですね」で終わったんでしょ
反応はあるのに空振りが続いてる。
そりゃもちろん、いいお客さんに会えなかったってのも、あったかもしれない。
でもなぁ~。
この前のあれ、まさにそうだよ。
営業初心者の君が、販売のプロの小売業者さんに会いに行ったとき。
「これを見れば分かります」って、図もデータも盛り盛りの資料を出した。
相手はちゃんと頷くし、反応もいい。
「なるほど」「すごいですね」って言葉も返ってくる。
…… なのに、話が一ミリも前に進まない。
最後に残るのは、丁寧な相づちと「よくわかりました。社内で検討して、こちらからご連絡しますね」っていう、あの聞きなれたフレーズ。
言いにくいんだけど …… 。
ちょっとズレてるかも。
対面営業で使う資料って「見れば信じる」じゃないんだよね。
そうじゃなくて。
「信じれば、見える」なんです。
イラストや図形をできるだけ簡略化する理由はたぶんそこ。
たっぷりスキを作っておく。
そこに、相手が想像で埋めにくる。
原理的には「人は真空を嫌う」ってことなんだろうと思う。
面白いもので、自分が勝手に埋めた中身を否定する人ってまずいないんだよね。
だから余白を多く取るんです。
自由に、自分の意見を描けるように。
質問と回答を丁寧に積み重ねていくと、シンプルな図形が、だんだんと意味のあるものに見えてくる。
それが「信じた」ってことなんだと思う。
グフフフ …… 。
だんだん、その気になってきただろ。
どうだ「壷」を買いたくなってきたか?
…… おいおい!
それじゃ、詐欺師養成講座じゃないか(――;
ー 撮影場所と機材 ー
杉並区/西荻窪
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
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研究するのはお客さんの未来です。
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お客さんに価値のある未来を提供するために……。
吉見 範一(よしみ のりかず)
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