頭のいい人って、本当に面白いんですよね。
「えっ! 何それ?」と思うようなアイディアが、次から次へとポンポン出てくる。
ずいぶん前の話ですが、社長から商標登録の手続きを頼まれて、何度も特許庁に足を運んだことがあります。
ところが手続きがあまりに複雑で …… 。
結局、紹介してもらった弁理士さんに相談することになりました。
これがまた面白かった。
専門的な話がいろいろ聞けるんです。
知らない世界の話って、なんであんなに楽しいんでしょうね。
ただ、商標と違って「特許申請」の世界は本当に大変なんだと痛感しました。
世の中には「特許が大好き」という人種がいることも、私にとっては新鮮な発見でした。
でも、厳しい現実もあります。
特許が取れたとしても、ビジネスとして成功するのはほんのわずか。
斬新すぎるアイディアほど、世の中には理解されにくいんですよね。
これはマーケティングでも同じです。
革新性を追求しすぎると、お客さんが求めている「普通のニーズ」から、どんどんズレていってしまう。
もちろん例外はあります。
でも商品やサービスは、まず「理解されること」を前提に考えたほうがいい。
そういう意味では商品は「普通」でいいんだな、とつくづく思います。
大事なのは、アイディアの斬新さよりもお客さんの頭の中に「これは新しいカテゴリーなんだ」とインプットできるかどうか。
例えば …… 。
「このプラグは、家電製品に使われているものと役割は同じです。でも設計者が、屋外で安心して使えるものをトコトン追求して作った製品なんです」
そんな切り口です。
斬新すぎるアイディアはだいたい、このあたりで現実の壁にぶつかります。
そして思い出すんです。
昔、こんな相談を受けたことがあります。
「柔らかさを測定する機械を開発したんです」
どこで使うのかと聞いたら、「それはまだ分からないんです。でも絶対に、欲しい人がいるはずなんです」と言う。
仕組みも理論も、私にはさっぱり分からない。
「これを売るには、どうしたらいいでしょうかね?」と相談されましたが、正直、お手上げでした。
売っている当人が理解できないものは、さすがにムリですよね。
あのあと、ヒット商品になったのかなぁ?
とっぴすぎる商品は、敬遠されます。
ベースは「よくある商品」でいい。
そこに、新しいカテゴリーとして認識してもらえるだけの「切り口」を添える。
頭のいい人ほど、自分のアイディアに溺れてしまいがちです。
周りが「やめとけ」と言っても、なかなか聞いてくれません。
なんたって、私より頭がいいからね。
「まあ、やってみてもいいけど、大金をつぎ込むのだけは、やめておこう」
そこだけは、しっかり押さえておいたほうが良さそうです。
ー 撮影場所と機材 ー
横浜/みなとみらい
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
▼ 日本営業ツール研究所は狩猟型のツールを研究するところではありません。
研究するのはお客さんの未来です。
あなたの商品はお客さんにとって「どんな価値があるのか」を見つけましょう。
お客さんに価値のある未来を提供するために……。
吉見 範一(よしみ のりかず)
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