あれは小学生の時だった。

初めて乗った自転車は大人用のサイズで転倒するのが恐ろしかった。

それでも毎日練習していたら意外と早く乗りこなせた気がする。

慣れてくると不思議なものであれほど難しいと思っていた自転車なのに、ほとんど意識せずに乗りこなせるようになったら、走っているときはハンドル操作ではなく目に飛び込んでくる景色に意識が向ていた。

運転と景色と、無意識に丁度いいバランスで乗りこなしていたんだと思う。

この無意識にバランスをとるという感覚は誰にでも備わっています。

 

 

話が飛びますが契約と商談は基準が違います。

契約の場合は、お互いに納得して、双方で合意して、相手が発注して、こちらが受注する。

この時は文字にして、ひとつずつ確認して、曖昧な点は出来る限りクリアにしておくこと。

ここは100%を目指す。

では商談の場合は?

ここでは完璧を基準として考えないことがポイントです。

ゼロか100%か、そうやってなんでもかんでも白黒はっきりつけたがる人がいるけど、商談ではこのはっきりさせようとする感覚が邪魔になる。

ではどう捉えればいいのでしょうか。

ズバリ中途半端です。

いわゆるグレーゾーンってやつです。

物事はゼロでも100でもない、白でも黒でもない中間のグレーで成り立っています。

限りなく白に近いグレーもあれば黒に近いグレーもある。

純粋無垢な完全なものなんてまずないと思っていい。

あらゆるものが中途半端なんです。

 

 

そこでこちらから提案するのは、許容範囲の中でのいい感じの絶妙な位置にある中途半端な、どこかにある着地点を狙うことになる。

商談でとにかく白黒はっきりさせようと正解を求めるのは横着者のやり方です。

実際の商談は大変です。

グレーゾーンは曖昧だし、わかりにくいし、面倒だし、手間もかかる。

でもそこが営業の面白いところなんです。

一方的に決めつけないでください。

中途半端だけど、なんとなくこれがベストかなっていうポイントを探っていく。

すると絶妙なバランスのいい点が浮かんできます。

目の前がパァって明るくなる感じでね。

この快感を体験させてあげたい。

 

 

このバランスのいい部分がわかってくると自転車みたいに、緊張することもなく、ハンドル操作やペダルを漕いでいることすら特に意識することもなく、自然とまわりが見えるようになる。

特に意識することもなく乗りこなしている自転車の操作と、次々と目に入ってくる景色がよく見える状態。

運転なのか景色なのか。

この中間のグレーゾーンは、全て完璧というわけでもないのに、むしろ全て中途半端なのに、バランスが取れたリラックスしている無理のない状態です。

商談にもこういう感覚があるんだなって知っていれば、たとえ今はわからなくてもシロクロはっきりさせなくてもいい、身構えなくてもいい、緊張しなくてもいい、それでも双方が納得できる商談の進め方があるんだってことが少しずつ見えてきます。

商談ってリラックスしているときに、一番いいポイントが見えてくる。

 

 

ー 撮影場所と機材 ー

青森
Canon PowerShot G7X
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吉見 範一(よしみ のりかず)

吉見 範一(よしみ のりかず)

「ちいさな会社の販売戦略」を設計する専門家/ 経営者を対象とした少人数制の個別コンサルティング = Y’s CLUB = 主宰