「こんなにも簡単に人を操る話術があるのか!」
目の前で先輩があっさりとその技を使い、相手を意のままに動かした時、私は衝撃を受けました。
先輩は、一体どれほどの小手先のテクニックを持ち合わせているのでしょうか。
相手を巧みにコントロールするその手腕は、まさに才能としか言いようがありませんでした。
しかし、1年後、先輩は会社を辞め、今は居酒屋で働いていると聞きました。
「営業はもう面白くない」
歩合制であれほど稼いでいたにもかかわらず、一体何があったのでしょうか。
心境の変化が分からず、私は今ももやもやとした気持ちを抱えています。
先輩のテクニックは、顧客に合わせて言葉を選ぶところにありました。
「そうなんですよ」
「ですから、こちらに決めてください」
ここで言う「こちら」は、それまでの会話とは全く関係のない事柄です。
先輩曰く、関連性は全く気にしなくて良いとのこと。
そして、間髪入れずに「そうしていただけると、私はとても嬉しいんです」と続けるのです。
そのまま自然な流れで申込用紙を取り出し、契約へと繋げていく。
事前に説明を受けた時は「まさか、そんな馬鹿な」と信じられませんでした。
しかし、目の前で実演されると感嘆の声を上げずにはいられませんでした。
実は、私もその後、何度か試してみたのですが、驚くことにいとも簡単に通用したのです。
テクニックとは、こういうものなのかと、改めて思い知らされました。
しかし、私はすぐにそのテクニックを使うのをやめました。
何とも言えない、気持ち悪さを覚えてしまったからです。
ー 撮影場所と機材 ー
青森
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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