これから鉱山の調査をして、原材料となる鉄鉱石を採掘する事業を興して、工作機械を作る会社を立ち上げて、組み立て工場を作って、全国に販売店を作って、流通網を整備して……。
こんな感じで、すべてを自社でやってしまおうという考え方があります。
ドンドン内部化して、ガンガン売れば、ガッポリ儲かるけどね。
高度経済成長期ならともかく、現在のように市場が縮小している時代にここまでやろうする会社はないだろうなぁ。
ところで、業界内のあの企業はどこまで内部化しているのだろう?
と考えるとき「垂直統合の程度」とか「事業の深さ」はどうだって表現します。
これは戦略グループを考えるときに使う軸のひとつです。
もうひとつの軸が「製品ラインの広がり」ですが、ここではそんなものがあるのかと思ってください。
このふたつの軸を使って業界内を大きく4つの戦略グループに分けると、同じ業界の企業でも選ぶ戦略の違いがわかりやすくなります。
A社はこの戦略グループだからこの戦術を変更する可能性が高いとか、他の戦略グループに移行することはまずないだろうとか。
方向性も見えてくる。
戦略は業界で決まるのではなく、戦略グループで決まります。
自社はどの位置なのか。
単に「ウチの業界はこうだ」と決めつけて「何となくいけそうだから」とか「ウチにはこれがあるからこれで行けるだろう」と安易に新規参入を開始する前に、戦略グループを考えてゴールを決めてください。
というのも参入障壁が低くて簡単に参入できたけど競合相手が多く、価格競争でしのぎを削っている儲からない市場だった。なんてことになりかねません。
営業マンのモチベーションをあげて乗り切ろうなんて、ゴールが見えない状況では何を言っても到底ムリ。
行けば売れた時代は終わっています。
戦略グループを考えて、自社のゴールを決めて、ビジョンを鮮明に描いて、それから戦略を選びましょう。
戦略が決まれば作戦が立てられるし、具体的な戦術も決まります。
自社のポジションが見えていますか?
ー 撮影場所と機材 ー
青森
Canon PowerShot G7X
◆ この記事を書いた人
吉見 範一 (よしみ のりかず)
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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