「集客方法を知りたいのに、なぜ先生はいつも企業理念やビジョンの話を優先するのですか?」
一般論ですが、理念やビジョンがしっかりしていない企業のコンセプトは曖昧で、しかもブレやすいからです。
明確なコンセプトが伝わらないと利用者数は増えないんですよね。
販促活動などで派手な演出をすればパッと飛びつく人もいるでしょうし、一過性の集客なら可能かもしれません。
でも、継続的な集客は難しい。
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新青森駅の「縄文と未来の融合」という駅舎自体のデザインコンセプトはカッコいい!
大好きです。
三内丸山遺跡という青森の資産を活かした縄文時代を連想させる部分と、「未来への玄関」を表現したガラスの空間が近代的で、横一列に配置された窓から見る景観が素晴らしい。
ただ、街並みの眺望は楽しめるけど、新青森駅のビジョンが見えないんですよね。
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青森に限らず、地方は車がないと生活ができないと言われていて、広大な土地に民家が分散しているケースが多いんです。
例えば近代的な設備を完備した最新医療が行える施設を作ろうとしても、生活圏が分散しているといくつも作らなくちゃならない。
そうなると膨大な経費が必要になるから、なるべくなら一ヶ所にまとまってくれた方がいい。
そこで自動車に頼らず、歩いて生活ができる街を目指すコンパクトシティーというコンセプトが注目されてきました。
青森もこの「コンパクトシティのまちづくり」を目指しています。
ところが、新幹線を利用して青森の街に行くには、在来線に乗り換えなければなりません。
この本数が極端に少ないんです。
しかも新青森駅前にはホテルが一軒もない。
ビジネスマンにとっては致命的ですよね。
また、地元の人が新幹線を利用するときは、駐車場に車を預けることになるし、外来の人は車やバスを利用するしかない。
新青森駅の駐車場はでっかい! 1,000台までOKです。
おそらく車で移動することを前提に、この駅は作られています。
ただ、こうしたパークアンドライドは、都心部なら「交通環境の悪化を防ぐため」というコンセプトがハッキリしているのですが、地方都市の「歩いて生活ができる」というコンパクトシティーのコンセプトとは一致しません。
もしかしたら、新幹線を活用するビジョンがないまま、新幹線を通すことだけが目的になっていたのではないかと思えて仕方がないんです。
私の空想なので事実はわからないけどね (^_^;
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理念やビジョンを最優先で決めておくというのは、中小企業にも当てはまります。
規模の大小にかかわらず
・誰に利用してもらいたいのか
・何を提供するのか
・何のために提供するのか
・その結果、何を達成したいのか
といった、理念やビジョンが明確でなければ、コンセプトが見えてこない。
コンセプトがハッキリしないところに人は集まりません。
だからこそ、集客を考えるとき、最初に決定しておきたいのが理念とビジョンになる。
集客のノウハウが生きてくるのは、その次の次の段階です。
ー 撮影場所と機材 ー
青森
Canon PowerShot G7X
◆ この記事を書いた人
吉見 範一 (よしみ のりかず)
代表:= Y’s CLUB =
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吉見 範一(よしみ のりかず)

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