テーブルの上に置かれた折り込み広告を見つめ「ふう~」っと長い息を吐くとAさんは黙ってしまった。
先月は「これでいける」とあんなに元気だったのに。
Aさんの言い分もわかります。
価値があるから高く売りたい。
少しでも高級に見えるようにしたい。
だからいい紙を使ったし、色も慎重に選んだ。
デザインだってどこにも負けていない。
これなら売れる。
はずだった。
ところが反応が全くない。
価値があっても、その価値をわかる人がまだいない。
というか、情報が届いていないんです。
Aさんは頭の中で何度も同じことを繰り返していた。
いいものだから高く売る。
高く売りたいから高級感を大事にした。
でも反応がない。
どうすればいいのか。
どこを直せば売れるようになるのか?
答えが見つからずに下を向いたままだった。
問題は「売り方」ではありません。
「わからせかた」です。
高級そうに見せようとする「見せ方」ではなく、対象となるお客さんに認知されること。
「価値」を見つけてもらうこと。
「おぉ~! これはすごいぞ」と認知してもらうことを最優先にしなくっちゃ。
「価値の差」が「価格の差」ではないんです。
高そうに見せて熱心に売り込む方法は難しいと思う。
だから手間も時間もかかるけど、別の方法を選択したほうが成果は得やすいって言ってるのに ……。
そりゃあねえ。
「3-Step集客法」は地味だし、一発大逆転なんてことも起きないけど、お客さんの問い合わせがくるようになるのは少しずつ「価値」が伝わっていくからなんですよね。
ー 撮影場所と機材 ー
横浜/みなとみらい/関内
OLYMPUS OM-D E-M10 Mark IV
LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH.
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研究するのはお客さんの未来です。
あなたの商品はお客さんにとって「どんな価値があるのか」を見つけましょう。
お客さんに価値のある未来を提供するために……。

吉見 範一(よしみ のりかず)

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