▼ 買った直後から消えていく
商品を購入して店を出た瞬間から、お客様は忘れ始めています。
先日、試してみたいカメラ用のレンズを3本まで絞り込みました。
量販店で候補のレンズを並べて手にとってはみたものの、私が望んでいる結果が得られるかどうかは実際に使ってみるまでわかりません。
さて、どれにしようかな。
決めかねて店員さんに相談しました。
使う目的と得たい結果を伝えると、とても親切に説明してくれて、おかげで納得の一本を購入することができた。
カタログを眺めているだけではわからない使い勝手や、商品固有のクセ、それとその他のレンズと組み合わせるときのポイントなどアドバイスが適切で嬉しかった。
新しいレンズを購入して、量販店から一歩足を踏み出したとき、私の頭の中に何が浮かんでいたか想像できますか?
商品を買った直後から、店員さんのことは秒速で記憶から消え始めています。
対応も素晴らしく、説明も親切で丁寧だった。
それでも考えていたのは他のことです。
頭の中でグルグルまわっていたのは「さてどこで試そうかな」「思い通りに撮影できるかな」「使いこなせるだろうか」など、手に入れたレンズのことばかり。
親切に説明してくれた店員さんの顔は浮かんでこない。
このまま数ヶ月間、ここで何にも買わずにいたら思い出すことはないでしょう。
もし、次にコンパクトカメラを買おうと思ったら、どの店を選ぶのだろう。
おそらく価格の安いお店を検索します。
できれば初期不良があったときにすぐに対応してくれそうな店がいい。
私の場合「あの店員さんから買おう」にはならないと思う。
忘れてしまうから……。
▼ フォローは購入直後のお客様から
私のように、一度でも購入したことがあれば、再来店する確率が高い潜在的な見込み客になっていてもいいはずです。
でも何も手を打っていなければすっかり忘れて思い出せない。
私は他の店を選ぶ確率が高くなります。
手を打つといっても、今から何年も前までさかのぼって手を打っても遅すぎます。
お客様にしてみれば、1年以上も前に一度だけ行ったことのあるお店から突然ハガキが送られてきても「なんだろう?」と思うだけで反応できません。
手を打つときに大切なのがタイミングです。
通常の顧客リストに掲載された人たちよりも 直近の新規顧客 の方が記憶に残りやすい。
だから 忘れる前に手を打つ。
ここを押さえてくださいね。
繁盛しているお店は記憶から消える前に電話をかけたり、ハガキを送るなどの手を打っています。
もちろん優れた商品やサービスを提供することが前提になりますが、長期的な売上は、フレッシュな新規顧客に絞り込んだアフターフォローが結果となって現れてくる。
ー 撮影場所と機材 ー
横浜
OLYMPUS PEN Lite E-PL5
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
市場の創造は本当におもしろい仕事です。
一緒に挑戦しましょう!

吉見 範一(よしみ のりかず)

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